本当の発電力と供給力
前述の件をもう少し調べてみました。
東電がWEBサイトなどでも行っている電力の需要予測とその実測値。
「でんき予報」で発表されている数値です。
テレビや新聞、ネット等で「供給力の93%です!」なんてさも恐ろしげに東電の供給力が綱渡りかの様な報道が日夜行われていますが、あの際に利用される数値です。
以下は2011年6月末一週間の公表値。
供給力 需要予想 実需要 気温
6/24(金) 4,790 4,400 4,380(91%) 32.7
6/25(土) 4,370 3,300 3,614(83%) 27.9
6/26(日) 4,360 3,340 3,249(75%) 22.7
6/27(月) 4,880 3,850 3,601(74%) 23.8
6/28(火) 4,880 4,150 4,326(89%) 31.9
6/29(水) 4,900 4,500 4,570(93%) 35.1
6/30(木) 5,010 4,500 4,571(91%) 33.6
この中で、“供給力”に注目して頂きたいのですが、6/24に4790万kWあった供給力が、翌日の6/25には4370万kWまで落ちています。
また、6/26から6/27にかけても、たった一日で500万kWもの供給力が増えました。
500万kWと言えば、あの福島第一原子力発電所の1号機~6号機まで全ての発電量をも上回る量。
これはいったいどう言う事なのでしょうか?
東電は、一夜のうちに原子力発電所を作ったり壊したりしているのでしょうか?
・・・そんな馬鹿な事はありません。
簡単な話です。
先の「「電力使用制限令」が発動されました」にもありましたが、実際には東電の発電力にはまだ余裕があります。
要は、止めている発電所を利用するかしないか、、、それだけの話です。
供給力と気温の関係を見てもお分かり頂けるものと思うのですが、暑い日の供給力は多く、涼しい日は供給力も少ない(予測なので外れている日もありますが)。
これは東電が気象庁などからの気温予測から、需要予測を立てて、それに基づいて発電量を調整しているだけなのです。
ですから世の中を惑わせるあの電力利用率とは、単に「東電の“予測”電力供給力が、実際にどの程度当ったのか?」と言うものでしかありません。
天気予報のアタリ○ハズレ×をわざわざ発表しているようなものなのです。
“てんき”と“でんき”、、、確かに似ているし(くすくす)。
「93%!!もう電力には余力なし、停電か!?」なんてマスメディアがこぞって恐怖を煽るものですから、なんか私たち利用者が悪者の様に感じていましたが、あの数値の正体とはこんなものでしかないようです。
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